2010年2月5日金曜日

日赤救急法講習

昨日、3日間にわたる救急法講習が終わった。3年前に受講していたのだが、いくつか変更されたところや忘れていたのもあり復習という意味で本当にためになった。

最終日のクライマックスは全受講生によるレスキューのシュミレーション!場面設定があり、傷病者役にはシナリオが渡されたお芝居なのだが、救助者役は講習で学んだ知識、技術を応用して救助していく。臨場感があり緊張しながらも冷静な思考と判断が要求される。

例えばこんな感じだ。ハイキング中のグループが帰路に付く途中前方の崖上から複数の人間が墜落してきた。携帯は通じず、連絡手段はない。一番近くにあるのは病院なのでそこへ走り、搬送器具などの資器材を持ってきてすべての人の手当をして病院へ搬送してください。と。耳をけがしていた男性は軽傷と思っていたら、手当の最中にだんだん意識が薄れ、呼吸もなくなっていく。頭を強く打っていたようだ。パニックになった別の男性は、連れていたペットのことしか頭になく叫び続ける。
こういった現場はなかなか実際には遭遇しないし、無いにこしたことはない、が我々ガイド業という職種上
あり得るし、骨折や捻挫などの手当、搬送は多々ある。しかも山の中、海の上で。

今回、講習を終えて一番感じたことは「知識だけでは何もできない」ということだ。もちろん知識は不可欠だが、その上で「この場合はこうする、この場合はこうする」と分かっていても、現場の空気の中で全体を見渡しより良い行動を選択、実行していくためには必ず日々の訓練が必要だということ。ある意味「体で覚える」というのに近い。不謹慎だが、私的にはこういった訓練はとても面白いので、人を集めてどんどんやっていくつもりだ。「遊び」ながら体で学んでいく。大人も子供も、このスタンスが一番いいんじゃないでしょうか?